世界屈指のイルカ飼育国である我が国にとって、イルカの健康管理技術の発展は必須課題である。近年、末梢血中に含まれる22塩基程度の短いRNAであるマイクロRNA(miRNA)は、組織障害に応じて血中濃度が変動することから、臓器特異的損傷マーカーとして活用されようとしている。イルカにおいてもmiRNAが臓器特異的損傷マーカーとして活用できる可能性が考えられる。これまで膨大な数のmiRNAが人、マウス、ブタ、ウシといった様々な動物で同定されており、同定されたmiRNAのほとんどはmiRNAデータベースであるmiRBaseに登録されているが、イルカのmiRNA情報は報告されていない。そこで、本研究はイルカの肺、肝臓および脾臓からsmall RNAライブラリーを作製し、組織特異的miRNAバイオマーカー候補を同定するためにイルカの15組織でmiRNAの発現パターンを調べた。そして、特定の組織で高発現を示したmiRNAの健常イルカ血漿における発現量を調べた。

Book Details:

ISBN-13:

978-613-8-24100-3

ISBN-10:

6138241002

EAN:

9786138241003

Book language:

日本語

By (author) :

Takao Segawa

Number of pages:

52

Published on:

13.09.2018

Category:

Veterinary medicine